矯正歯科(床矯正)
- どうして歯並びが悪いのでしょう?
- いそわき歯科の治療方針
- 治療の流れ
- 床矯正とは
- 床矯正のメリット・デメリット
- 歯を抜かない矯正治療のメリット
- よくある質問
- 反対咬合Q&A
- 悪い噛み合わせはトラブルの元
- こんな症状はありませんか?
- あなたのかみ合わせ、正常ですか?
- 噛み合わせが良くないとどうなるの?
- 歯の軸の問題
- 歯を抜かない矯正治療
- 最後に
最近の子供さんたちは、歯みがきの習慣がついているご家庭が多いので、むし歯になる子どもは、かなり減ってきました。しかし、「下の歯がデコボコにはえてきているのですが」「上の歯がすごく大きいのですが」…など歯並びに関するご相談が増えてきています。
親御さんがご心配されるとおり、歯並びに問題を抱える子供さんは、年々、増えてきています。今の子供さんたちが抱えている現代病の一つと考えてもいいのではないかと思うくらいです。ですが、
子供の歯並びが悪いけど、まあいいか・・・・・・。
私の噛み合わせ、正しくないような気がするけど、まあいいか・・・・・・。別に大した害もないしネ。
そんな風に考えてしまうことはありませんか?しかし、歯並びは体の健康や発育にも影響を及ぼします。悪いのを知りながら放置していると、見た目が悪くなることはもちろん、しゃべる言葉が不明瞭になることもあります。また、食べ物をしっかりかめなくなりますので、歯に食べカスがたまりやすくなってしまいます。
その結果、虫歯や歯周病(歯槽膿漏)になりやすくなります。そればかりか、歯並び・噛み合わせが原因と思われる全身疾患を訴えられる方もいらっしゃいます。一生の健康や容貌、そして自信の持ちようを左右する歯並び。大切なお子様のことですから、気をつけて直してあげたいですね。
でも、治療にはご心配もあるでしょう。
歯の矯正って、悪くもない歯をたくさん抜くような、大変な治療になるんでしょう?
歯の矯正って、ものすごく値段が高いんでしょう?
歯の矯正の器具を、ずっと付けているのは嫌だ・・・・・・。
など・・・・・・。
確かに、これまでの歯科医師は、5歳から8歳ぐらいのお子さんを持つお母様が「子供の矯正治療に関心があるのですが」とおっしゃると、すぐにこんなことを言っていました。
「もう少し様子を見ましょう」
「12歳頃になったら歯を抜いて、歯がきれいに並ぶようにしましょう」
なぜ、そういう風に言っていたかというと、従来、歯列矯正は、永久歯が生えそろう12~15歳に治療を開始するのがベストだとされてきたからです。
上下の、それぞれ4番目の歯、合計4本を抜くと、お口の中に、きれいに歯を並べるためのスペースができます。だから、この4本の歯が生えるのを待って、生えたら抜いてしまいましょう、という治療方法をオススメしていたのです。ですが、ちょっと待って下さい!
「様子を見てみましょう」などとお茶を濁して、チャンスを先送りにしてしまってもいいのでしょうか?また、大事な歯を抜くことを簡単にすすめたりして、いいのでしょうか?失敗すると、取り返しの付かないことになります。
私たちは、「歯列矯正」とは、本来、歯を抜かないで「矯正」すべきと考えています。
当院がオススメしているのは「床矯正(しょうきょうせい)」という治療です。一般の矯正とは違って、アゴそのものを拡大する方法です。歯をきれいに並べるために、悪くもない歯を抜くことはありません。お子様を中心に人気急上昇中です。歯を抜かないで矯正治療ができる期間は短いので、そのチャンスを見逃さずに治療を受けることをオススメしています。
その時期を逃せば、時間・お金・労力がケタ違いにかかる治療を行わなければならなくなります。様々なトラブルが起きる前にあなたのお子様に、素敵な笑顔と健康をプレゼントしてください。
少しでもお子様の歯並びが気になる方は、すぐにご相談下さい。当院では無料カウンセリングを行っておりますので、是非、一度お気軽にお問い合わせください。
どうして歯並びが悪いのでしょう?
日本人の顔の傾向として食べ物の欧米化により食べ物をかまなくなり、顎は小さくなってきています。また、歯は高タンパクな食事により大きくなってきています。
その結果、顎の大きさと歯の大きさのアンバランスが生じ、歯並びが悪くなってきていると考えられます。
いそわき歯科の治療方針
1.患者さんを「良い顔」に育成すること
矯正治療を必要とする患者さんは、顔を構成している上顎骨、下顎骨が未発達です。つまり、歯並びの問題は歯だけではなく、顔の萎縮に大きく関与しています。「良い歯並び」は「良い顔貌」につながる問題です。
当院は、歯並びだけが良くなればいいとは考えていません。患者さんを「良い顔」に育成することが歯科医師の仕事と考えて治療にあたっています。
2.「痛みを伴わない矯正」「抜かない矯正」を目指しています
矯正治療の目的は「歯並び」だけではありません。歯を正しく機能させて「良い顔」にする事です。
歯並びが悪いからといって、健康的な永久歯を4本も抜くことに納得できますか?歯を抜けば口の機能や生体バランスも低下します。歯はきれいに揃っていても寂しい口元(老人顔)になります。当院では、出来るだけ、無痛、非抜歯、早期の矯正を目指しております。
治療の流れ
●Ⅰ期(床矯正+ワイヤー矯正)
凸凹の上下の前歯4本を綺麗に並べます。
基本料金
330,000円(消費税込) |
チェック料金
月に1回のみ2,200円(消費税込) | *同じ月の2回目以降は頂きません。 PMTC料込 むし歯や歯周病管理の為、3ヶ月に1度検診をします(保険請求) |
●Ⅱ期(ワイヤー矯正)
側方歯群の並ぶスペースを作り、歯列を完成させます。
基本料金
440,000円(消費税込) |
チェック料金
月に1回のみ5,500円(消費税込) | *同じ月の2回目以降は頂きません。 PMTC料込 むし歯や歯周病管理の為、3ヶ月に1度検診をします(保険請求) |
床矯正とは
上の入れ歯のような装置で顎の大きさと歯の大きさのアンバランスで生じた歯の凸凹や悪いかみ合わせを顎の大きさを大きくし、改善していく方法です。
治療目的
長所
短所
床矯正のメリット・デメリット
床矯正 | 一般的な矯正 | |
---|---|---|
痛み | ほとんど痛くない | すごく痛い |
見た目 | ほとんど見えない | ものすごく目立つ(表の矯正装置) |
歯を抜く? | 抜かない | 大半は抜く |
会話 | 会話がしにくい。 (ろれつがまわりにくい) |
装置が頬に当たり口内炎が出来易く 会話がしにくい |
食事 | いつも通りにできる 外食もOK! (小児はつけたままで食事) |
歯が痛くて普通に食事が出来ない。 装置に食べ物が絡まり、汚い印象 与えるため外食に出かけにくい |
歯磨き | 装置が外せるので、いつも通りにできて、 むし歯になりにくい |
装置に食べ物が絡まって歯ブラシがし難い |
治療期間 | 3~4年かかる。 | 表側矯正で歯を抜けば2年前後で終わる |
治療中のストレス | 見えない、取り外せるなどの メリットにより今まで通りに 生活できるストレスは少ない |
装置が見えるので口を大きく開けられない、いつも歯が痛いなどにより ストレスは増大する |
費用 | 安い(今のところ) | 概ね高い(70~96万円位) |
歯を抜かない矯正治療のメリット
1.呼吸の改善・向上(気道の拡大)
歯を抜かずに整った歯並びにすることは、呼吸に好影響を与えるのです。歯を抜かない矯正治療は、舌の居場所である歯の裏側(舌房といいます)の容積を増大させます。それにより舌は口の中に安心して居ることが可能となります。 このことが中咽頭部の気道拡大に関係します。
歯ならびが悪いと舌房は狭く、その結果舌は後方へ下がってしまいます(これを舌根沈下といいます)。
これが喉仏あたり(中咽頭部)の空気の通り道である気道を狭めたり、上咽頭部の気道を狭くして空気の流れを悪くしてしまい、体に必要な酸素が十分に摂れない状態を作る原因となるのです。
酸素摂取量の多い・少ないは体にとって大変重要なことです。 例えば、舌房が狭いと就寝時にいびきが発生しやすくなり、これが悪化すると睡眠時無呼吸を引き起こし、それが長期にわたると、心臓疾患や脳疾患へと発展するのです。また、いびきをかかなくとも気道が狭く慢性的な酸素不足を引き起こしている場合、集中力の低下や慢性的疲労感など様々な症状を引き起こします。 歯を抜かずに歯列を整えることにより舌房の拡大が起こり、舌根沈下を防ぎ中咽頭部の拡大を引き起こす。これが空気の摂取量の増加につながり、体の酸素不足を改善し諸症状の改善・解消に関与したと考えられるわけです。
2.噛み合わせの安定
歯を抜かない整った歯並び(第3大臼歯を除く)は、噛み合わせが安定します。これにより食べ物の咀嚼も良くなり、胃や腸にも良い効果を与えます。更に人は年々歳をとり、それに伴い顔も変化します。これは顔の筋肉の変化をも表しています。下顎を動かすのも筋肉であり、顔の変化に合わせ下顎の動きも変化します。この時、すべての歯がある整った歯列はその変化にも十分対応し、良好な噛み合わせを維持しやすいのです。
3.長期にわたる全身への効果
厚生省(現厚生労働省)の厚生科学研究報告に、現在歯数の多い、ないしは咀嚼に問題のない高齢者は、全身健康状態が概ね良好であったとの報告があり、また他の研究報告では歯の喪失は遺伝子型によらないアルツハイマー型痴呆症の発症危険因子であるとの報告も見られます。さらに加齢に伴い、咀嚼機能などが低下すれば栄養不良になり筋力がおち、精神面、体力面もマイナスになり、健康の低下につながる。との報告もでています。これらのことから、全ての歯(第3大臼歯は除く)はあなたの長き人生の良きパートナーでありあなたの健康にも多大に関与していると考えられます。ゆえに、歯列矯正を行う際には歯を抜かずに行う必要があるのです。
よくある質問
何歳から治療できますか? | |
「おかしい」と思われたら、治療スタートです。小児の患者様ですと、私の経験でいいますと、矯正治療を始めるのは若ければ若いほど良いと、私は、思います。 若いときの方が、顎は、簡単に拡がります。 小さい子供さんの方が入れ歯のような装置に慣れるのが早いです。(個人差はあります) ただし、矯正の意義を、ある程度、理解していただいて、床矯正装置を入れることができる年齢にならないと難しいでしょう。 ということは、いくら早くても3歳か4歳からでしょう。 理想的には、4・5歳~小学1・2年生くらいがベストと考えます。 |
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どれくらい期間がかかりますか? | |
平均しますと、3~4年かかります。小児の患者様ですと、永久歯がはえ揃う小6~中1くらいまで。つまり、いそわき歯科では治療が終わるまでフォローいたします。 | |
どれぐらい装置をいれないといけないのですか?トータルで治る時間は同じと考えます。 | |
できるだけ1日に入れる時間が長いと期間が短くなります。また、外していると、拡大された顎の骨(歯槽骨)が元に戻りますのでそれだけ時間がかかります。 | |
小さな子供でも長時間入れられますか? | |
初めは、違和感があり発音がしにくいので、嫌がる子供さんもいるかも知れません。 しかし、小さな子供さんほど口の中の感覚は出来上がっていないので慣れるのに早いです。 できれば、小学校2年生までに入れられたら、ほぼ24時間入れられます。個人差はありますけど…初めの慣れるまでの間は少し楽な気持ちで、子供さんに「かっこ良くなろうね」「かわいくなろうね」と励ますと、矯正の目的を理解して、きっと頑張ってくれると思います。 |
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どれくらいのペースで拡がりますか? | |
スクリューを1回まわして0.25ミリ拡がります。ですから、1ヶ月に約1ミリ拡がるということになります。 | |
見た目が変わりますか? | |
歯を支えている顎の骨を拡げるため、多少顔貌が変わるかもしれませんが基本的に見た目は極端に変わりません。 | |
痛くはないですか? | |
基本的に痛くないです。拡大時にまれにあたりがでることがありますが、調整で対処できます。 | |
病気のときは外していて良いですか? | |
病気のときは外しても構いません。熱があって、苦しい時は装置をはずしてください。長期間、装置をはずしていた場合、装置は適合しなくなりますので、適合するまで装置のねじを巻き戻します。 | |
大人の場合、仕事などに差支えがありますか? | |
この装置はいつでも着脱可能です。逆に言えば好きな時に、いつでも口から取り出すことが出来るということです。装置が邪魔になってしまう時は、外してしまっても構いません。固定式の矯正と違って、TPOに合わせて、治療ができます。できるだけ1日のつける時間を長くすることで治療期間は短くなります。 |
反対咬合Q&A
反対咬合は遺伝するの? | |
反対咬合は、遺伝します。顔形は、ご両親に似ます。残念ながら、反対咬合の家系があります。しかし、早めに対処することで、かなり改善できると考えられます。いずれにせよ、遺伝の有る無しに関わらず、早めに受診することをお勧めします。 | |
反対咬合って、自然に治るのでしょう? | |
永久歯が生える時、自然に治ることがあります。ただし、かなり少数例です。反対になっている下の前歯が5~6本。逆の噛み合わせが深い、近親者に反対咬合の人がいる。これらの場合、自然に治る可能性は、極めて低いと考えてよいでしょう。 | |
反対咬合、治した方がいいの? | |
不正咬合であるから、成長発育が遅れるという事は、基本的にありません。しかし、サ行、タ行の発音に、特徴的な舌足らずなしゃべり方になる。食べ方がワニのようだ。という様な特徴があります。反対咬合特有の顔貌に、劣等感を感じることがあります。心の負担を軽くし、生活の質の改善するのが目標です。 | |
永久歯が生えるまで、様子を見ましょうと言われたけど… | |
【…大丈夫ですか?】というご質問を、よく頂きます。自然に治る場合もあります。しかし、それは少数例です。早めに検診を受けられて、早めの判断すべきと考えます。 | |
早く治した方がいいの? | |
噛み合わせを、逆のままにしておくと、下顎骨が過成長しやすい状態が続き、下顎骨が取り返しの付かない程、大きくなってしまいます。そうなる前に、逆のかみ合わせは早く治しておくべきです。早ければ早いほど、ご本人の負担は軽くて済むと思います。年齢が高くなると、治療法の選択肢が狭くなります。【下顎骨切断】という手術もしなければならないということもあります。 |
悪い噛み合わせはトラブルの元
悪い噛み合わせはあごの運動のバランスを崩し、筋肉に異常な緊張を生み出します。
さらにその緊張は周囲の頭を支えている筋肉にも影響を及ぼし、その結果6kgもある思い頭の位置がずれ、また頭を支えている頚椎、脊柱のずれをもしょうじさせてしまいます。 その結果、さまざまな体のトラブル(不定愁訴)が生じるのです。
また、筋肉の緊張により欠陥も圧迫され、血液の循環も悪くなるので自然治癒力・免疫力も衰え、いろいろな病気を引き起こすことにもなります。
こんな症状はありませんか?
あなたのかみ合わせ、正常ですか?
あなたは咬み合わせに自信がありますか? 「今まで考えてみたこともない・・・」という方が大部分なのではないでしょうか。
咬み合わせ治療とは、実は関係が無いと思われている方の大半が必要としている治療なのです。見た目が普通でも、微妙なバランスで歯は咬み合わさせれています。1本の歯が少し狂っても、歯は上下で咬み合い両隣で押し合いますから、その影響は、歯列へ、下顎へ、そして全身へと拡大していくのです。そういった意味では、咬み合わせ治療は、整体治療に似ているかもしれません。
良いかみ合わせは食べ物の咀嚼に重要です。 よく咀嚼された食べ物は胃にとって負担が少ない。この単純なことが体にとって大事なことです。 良く咀嚼することによって十分な唾液の分泌が起こります。
唾液中にはペルオキシダーゼという発ガン物質を減少させる酵素が存在します。この酵素がより多く分泌されることはガンの発生を抑制することにつながります。
また痴呆症の疫学調査では、歯の喪失がアルツハイマー病の危険因子の一つであるとの注目に値する報告がみられます。さらに東北大学歯学部の渡邉教授の研究では、歯の数が減少するほど側頭葉内側部や前頭・頭頂連合野に相当する脳の領域容積が有意に減少することが確認されました。
このように、すべての歯を維持し咬み合わせを良好にすることは、健康維持に大変重要です。
噛み合わせが良くないとどうなるの?
奥歯の噛む力は50キロ近くあります。 顎は前後左右に動きますので噛み合わせの不調和があると
上下の歯がガツガツあたり、硬いがもろいエナメル質にひびが入り、細かな穴が開きます。 そこに食べ物が溜まり虫歯菌(ミュータンス)が酸を作り、歯を溶かし虫歯が出来ます。
また異常な力が骨に加わると、骨が破壊され歯周病に成ります。
歯周病菌は誰でも持っていますが異常な力で体がバランスを崩した事により 歯周病菌が体に勝ってその数が増えることに成ります。
また人間は1日に15分位しか上下の歯を噛み締めていない事が生理学で判っていますが ストレス、頑張りすぎ等で噛み締める時間が多くても、噛み締める力が強くても虫歯や歯周病に成ります。
さらに歯に金属等が入れられていると歯が減らない為、問題が大きくなったり、早く駄目に成ったり 反対の歯を駄目にする可能性が大きく成ります。
噛み合わせの異常があると筋肉が緊張し、血行が悪くなり唾液の生成も悪くなり、 唾液が食べ物を洗い流す自浄性が低下したり 歯の再石灰化機能が低下しこの面でも虫歯を進行させる事に成ります。
歯の軸の問題
咬み合せにおいて、上下の歯がしっかりと咬み合うためには、互いの歯の軸が平行になっている必要があります。しかし上の写真のように歯並びが悪いとほとんどの場合、上下の歯の軸は交差するように傾斜しています。 この状態ではしっかりと咬み合う事は出来ません。
これを金槌で釘を打つ状態で表すと左図のようになります。
上下の歯軸は平行になり、しっかり咬み合える状態になりました。
金槌で釘を打つ状態で表すと左図のようになります。
結論
咬み合せが悪く、その蓄積が顎関節に悪影響を及ぼし顎関節症を引きおこす重大な要因となるのです。 このように上下の歯がしっかりと咬み合うためには、歯の軸をきちんと整えることが必要になります。
歯を抜かない矯正治療
矯正治療では歯を抜かないと治療が出来ないという考え方が広まっています(特に大人の治療では)。
しかし冒頭にも書きましたように、歯の健康は口の中だけではなく脳へも影響があると言うことが明らかになった今、歯を抜く事が当然であるかのようにどのような理論・理屈を駆使しようとも、健全な歯を抜くことは許されません。 ? もし抜歯をして矯正治療を行ったとしたら、その悪影響はあなたの40才以降から徐々に表面化する可能性を秘めています(現実には20歳台から起こっています)。
抜歯矯正のデメリットは ? ?
など、枚挙に数限りがありません。歯を抜かない矯正治療は、口の中を広げることにつながります。
仮に歯を抜いた場合、歯並びは一見きれいに見えますが、抜いた歯の本数だけ、口の中は狭くなってしまいます。一方、咬み合わせが悪いと、舌が下顎のバランスをとるようになるため舌が使われます。舌は筋肉ですから、使えば使うほど太く大きくなるのです。 そのため、口の中で十分な居場所を舌は必要としています。
大きくなった舌は、狭い口の中にいることができないため、仕方なく奥に下がります。その結果気道を狭くしてしまうのです。歯を抜かずに矯正治療を行なうことにより、舌は広がった空間へと前へ出ることになり、結果、気道の拡大につながっていくのです。気道が拡大されると、今までより十分な酸素が身体の中に取り込まれることになります。
酸素不足は身体の細胞を弱め、免疫力を低下させ、病気になりやすい状況を招きます。逆に病気になりにくい体質は、細胞全部に十分な酸素と栄養素を供給しています。また、スタミナも酸素の摂取量で決まるのです。
ダイエットにだって効果的!
なぜなら脂肪を燃焼させるのに酸素が必要だからです。より多くの酸素を取り込むことができるようになると、より多くの脂肪を燃焼させることができるようになるというわけです。
最後に
10歳の子供は、やがて20歳の青年、50歳の壮年、80歳の老人になります。 10歳のときに治療するからと言って「10歳のための治療」を行ってしまって、いいのでしょうか。 いいえ、それは間違っています。
子供=「大人のミニチュア」ではありません。 そのとき、きれいになったように思えても、10年後、30年後、70年後に、おかしな結果になっていたら、意味がありません。 子供はいずれ、大人の体に育っていきます。 そのとき、「より正しく発育できるように」とリードして差しあげるのが歯科医師の役割だと、私は考えています。 「その場しのぎの治療」は、決してしてはならないのです。
歯は一度でもけずったら、もう二度と、決して元には戻りません。ましてや、抜いてしまったりしたら…!おわかりですよね? 歯というものは、できる限り、けずったり抜いたりしてはいけないのです。
人間の体の中には、無駄な組織など、一つもありません。 歯とは、人間が生きていく上で、とてもとても大事な要素です。 その組織を失うということは、長い目で人生を考えると、「はかり知れない損失」となるのです。